日本という国家の経済、金融の行方

「1.1%」という危うい均衡

日本の長期金利は2011年5〜了月半ばまで、1.1%を挟む展開が続いた。なぜ、『1.1%』なのか。市場関係者に聞いてみた。「個人、法人問わす、幅広い投資家の運用難を象徴している」(機関投資家)

 

「国債のほとんどが国内で消化されている証左。この金利水準では外国人は買いにくいだろう」(地方自治体)「人口減少社会に突入し、景気の先行きは不透明。政治も混乱している。だからギリシヤ危機など海外のイベントにも無反応たった」(外資系証券会社)

 

「日本の今後10年間の成長率が1.1%』という市場コンセンサスを表している」(銀行)

 

表現はさまざまたが、興味深いのは、多くの関係者が「1.1%」を「心地良し」と感じていないことだ。消去法のようなぜい弱な根拠をベースに「買い」と「売り」が入り、その均衡点が1.1%といえる。この危ういバランスは、何か一つのきっかけで崩れ、「悪い金利上昇」する危険をはらんでいる。

 

今の日本では、市場参加者がクレジットストーリーを組み立てる基礎となる情報が不足している。それは突きつめれば、政府の方針であり、トップリーダーがこの国をどこに導こうとしているのかとのメッセージだ。 躍動感に欠ける「1.1 %」は、需給関係といった金融のセオリーを超えた、この国の政治の貧弱さを表している。

日本経済、金融の行方を左右する「原発問題」

原発事故による影響で多額の賠償金が発生する見込みとなっている。その額を東京電力だけで負担するのは到底不可能。よって増税による納税者負担か電力料金値上げのいずれかしか方法はないであろう。どちらにせよ国民負担を余儀なくされ、日本経済にとって大きなマイナス要因になる。

 

原発事故による影響でさらに深刻なのは、定期点検中の原子炉の再稼働ができるかとうかだ。原発は1年に1回、定期検査を行うが、国民世論を考えれば、検査後に再稼働するのはきわめて難しい。現政権に原発の専門家がいないため、国民が納得する形で再稼働を承認できる政治家はいないだろう。となれば、1年以内に日本のすべての原発は停止、全国で約30%の電力不足問題が発生することになる。原発依存度の高い関西電力管内、九州電力管内は40%以上の電力不足を余儀なくされる(図表)。これは経済にとってきわめて深刻な問題だ。

 

3月に福島原発が事故を起こしたことで、企業は電力不足問題に対処するため、東電管内から別の場所へ工場やデータセンターなどを移すBCP(ビジネス・コンティニュイティ・プラン=事業継続計画)的な動きがあった。しかし全国の原発が停止すれば国内移設は意味がない。日本のどこにいても電力が例年より不足するからだ。電力不足に対応するには国内移転では無理で、海外移転せざるを得なくなるだろう。国内の空洞化がより進む結果となる。

 

機関投資家にとっては原発事故後の電力株の下落は手痛い打撃だ。原発が再稼働できなければ、さらなる下落となる可能性もある。日本の原子力産業の再構築を行うためには、配電・送電・売電の3つの改革が不可欠だ。配電については現行の電力会社体制でよいが、原発については公営イヒし電力会社に売電する形にすること。送電網については公営で全国ネットもしくはグリッド接続にして、電力利用の効率化を図らねばならないと考える。

為替相場が熱い

政府・日銀は約4.5兆円前後(推定)と過去最大規模のドル買い・円売り介入を実施し、ドル円は一時80.25円付近と3円あまりの急騰を記録したものの、介入が一巡すると上昇も息切れとなり、ドル円は78円台へと反落。市場最高値をうかがうドルの下落で個人投資家が為替相場にFXを通じて大挙進出してきている。

 

大規模な介入を実施したにもかかわらず、ドルの上昇が続かなかったことで、ドル円は上値の重さが一段と意識されることになりそうだ。本邦輸出企業が今年度の想定為替レートを1ドル80円に修正する動きが相次いでおり、仮に再度介入を実施したとしても80.00円付近は本邦輸出企業の絶好の売り場となる可能性が高いだろう。fxは盛り上がりでFX個人投資家のドル買いが、円高を阻止することもあるものと思われる。しかしFX初心者のかたは、その仕組みをじゅうぶん理解する必要があるであろう。FX初心者の方はFX初心者入門サイトを読んでからFXを始めた方がいいであろう。